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バカップルめ!(伊織)

最近付き合いだしたのは知ってる。
付き合い始めが肝心だって言う事も知ってる。
今が一番甘い蜜月であることも、2人があり得ないほどお互いを大事に慈しむように思っていることももちろん知っている。

仲がいいのはいいことだよ!?
でもそれにも限度ってものがあるでしょう!





バカップルめ!





柳と透が付き合いだしたのは本当に最近の話だ。
つい先週。
やっと思いが通じた柳と、やっと柳の本気を受け止めた透。
その2人が付き合い始めたことは、私はいいことだと思う。
嬉しそうな透を見るのは私も嬉しい。
でも、なんていうか。
2人とも天然が入ってるのか、無意識なのか、無自覚なのか。


「あんたたちは、なんていうか。凄く仲がいいね」
「?うん、柳は優しいしね」
「うん。そうだね」


先週まではまだ初々しい感じだったのに、今では何これ!?ってくらいに熟練夫婦みたいになってるんだけど!
てか、いつでも新婚気分!みたいな感じになってるし!
あんなにガッチガチに緊張しまくっていた透が、休み明けの今日、普通に柳に接していたし、多少なりとも緊張していたのかいつもよりも頬を赤く染めていた柳も見事ポーカーフェイスが元通りになっている。
……休み中、何があった!?

普段からあんまり男の人と積極的に接触しない透が、自然と柳と手をつないでいるのを目撃してしまった。
雰囲気が自然だし、心なしか先週よりも肩の力が抜けている。
本当に、休み中に何があったというのだろうか?
ま、私が検索するようなことじゃないし、そんな無粋な真似はしないけどさ。




なんて思ってたんだよ、先月までは。
でも、こう。
頻繁に会いに来るわけでも、言葉を交わすわけでも、2人きりになってるわけでもないのに、たまたますれ違った廊下とか、移動教室の合間とか、部活中の何でもない時間とか。
そんな日常の中のほんの些細な瞬間に、意思疎通が出来ているかのように甘い雰囲気になる透と柳を見てると。
こっちがあてられるというか、人の恋路を邪魔するやつは馬に蹴られて死んじゃえというか。
居た堪れないというか、ヤキモキするというか。

ともかくじれったいけど、甘いんだよ!
なんだこの空気!甘いんだよ!(ここ!重要!!)


「おうおう、さすが参謀じゃの。空気が甘い甘い」
「…にお」


いつの間にかそばに来ていた仁王が、少し眼を細めて柳と透を見てる。
なんて言うか、言い方がオヤジ臭いというか厭味ったらしいというか。
どうした。


「なぁ、伊織」
「…なに?」
「俺達もあれくらい仲良くしたりせんか?」
「…………」


何を聞いてくるかと思いきや、よりによってそこか。
いや、うん。
私も仁王と付き合ってるし、ああ言う事が嫌いなわけでも、まして仁王が嫌いなわけでもないけどさ。
こう、なんていうの?
……あれを、私と仁王が、するの?


「無理」
「そう言わんと」
「無理却下あり得ない」
「あり得なくはないじゃろ。ほれ、手を出しんしゃい」
「やーだー!」
「俺がいーやーじゃー!」
「私の方がいーやー!!」
「俺のがいーやーじゃー!!!」


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